1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

2020-01-01から1年間の記事一覧

西尾維新「ネコソギラジカル中」を読んだ

なんというかシリーズ最終章にきてとうとう登場人物が人間離れしてしまった.今までは人類最強とは言いながらも直接的な描写などはなく読者に与える印象は”すごい人”ぐらいだったのが,ついに空間を操ったり人を人形にしてしまう異能力者が現れた.だいぶ印…

西尾維新「ネコソギラジカル上」を読んだ

シリーズ最終作の上巻.やっぱり文体が森博嗣に似てるなと思う.セリフのくどさは似ても似つかないけど,主人公の内面や精神の崩壊度合いはとてもよく似ている. だからなのか知らんけど結構面白い.でも森作品と決定的に違うのは終わりがあることに安心する…

西尾維新「ヒトクイマジカル」を読んだ

シリーズ的には最後から一つ前のはずだけど,一冊ものにしては一番分厚いノベルズ.まだ最後のシリーズ読んでないからわからないけど,この戯言シリーズの中では一番重厚で渾身の一冊の様な気がした. ぶっちゃけこれ最後の一冊なんじゃね?次の一冊これ以上…

入江敦彦「英国のOFF」を読んだ

いわたま選書の2冊目. イギリスといえば美味しいものがないというイメージだったけどジャムとか牡蠣がものすごく美味しそうだった.仲間と大量のジャムを1日かけて作ってなくなったらまた集まって作るってのは面白そうだし,一回ジャム作ってみたいなと思っ…

西尾維新「サイコロジカル(下)」を読んだ

ネットでも全然売ってなくて検索に検索を重ねた結果,秋葉原の有隣堂に一冊だけあるのを見つけてなんとか手に入れた一品.非常事態宣言は終息したとはいえあまり電車で行きたいところではなかった. 肝心の作品はというと,世の中に様々なラストどんでん返し…

西尾維新「サイコロジカル(上)」を読んだ

いつまで主人公の過去をひっぱるのかなぐらいになってきた.その中でも玖渚の描写が最後の最後に若干つっこんだ感じになったかな..ってぐいらいだった.

福岡伸一「最後の講義」を読んだ

NHKで放送されたドキュメンタリーを書籍に起こしたもの.これまでの福岡先生の本を読んでいれば大抵知っている内容だったかと思う.ただ動的平衡の数理モデルは随分と進化しているなという印象だった.

カミュ「ペスト」を読んだ

こんなご時世なので読んでおいた.訳がいまいちわからない部分がいくつかあったけどそれでも参考になる部分が多かった.おそらく今のこと新型コロナよりも悲惨な状況だったはずだが,それでも市民のとる行動はあまり変わらないんだなと思い知らされた. 読ん…

西尾維新「クビツリハイスクール」を読んだ

戯言シリーズの3冊目.残念ながら玖渚は出てこなかった.いーちゃんとの絡みを期待して読んでるのに.本作は若干薄めながら設定がぶっ飛んでいた.哀川さんとかもはや存在が良くわかんねぇな.と言いつつ次も読むけど.

西尾維新「クビシメロマンチスト」を読んだ

戯言シリーズ2冊目.1冊目が思いの外面白かった.というか読んだ当時の精神安定剤にはちょうど良かった.この2冊目も先んじて石田衣良の「美丘」を読んでしまったからちょうど良い精神安定剤になった.こういう本はとっても貴重. 1冊目の時にどう思ったかは…

石田衣良「美丘」を読んだ

幡野広志氏の「なんで僕に聞くんだろう.」で紹介されていた本.正直読むのが辛かった.というか辛すぎて1日で読めなかった.最後の方は一章読むたびに本を置いて心を落ち着けてから読み進めていった.それでもダメで最後は1日時間を置いた.仕事おわってこ…

西尾維新「クビキリサイクル」を読んだ

戯言シリーズの1冊目.人に薦められて買ってみたもののしばらく放置していたけど(3ヶ月ぐらい),ようやく外出自粛の折に読んだ. なかなかに面白かった.ライトでちょっとぶっとんだミステリィって感じだった.玖渚のキャラも結構好きな感じ. 普通に書店が…

幡野広志「なんで僕に聞くんだろう.」を読んだ

この著者の2冊目.筆者に寄せられた相談と回答を編集した一冊.筆者自身も著内で書いているようになぜこの人にこの相談をするんだろうと思わせるような内容が結構多かった.こういう心理はコンシューマー向けサービスを考えるにあたってヒントになるものがあ…

岸見一郎「人生は苦である,でも死んではいけない」を読んだ.

キュレーションアプリで見かけた本,だったかな. 参考になる部分はいくつかあったけど,今はまだ読む時期じゃなかったかな.

西川徹 岡野原大輔「Learn or Die」を読んだ

言わずと知れたPFN創業者2名の本.深層学習関連のR&Dを幅広くやってるぐらいの認識しかなかったけど,いつの間にかパーソナルロボットの分野への進出を目指していてびっくり.創意工夫を活かす余地のない仕事はしないってのは良かったなぁ.売れないのは戦略…

東野圭吾「クスノキの番人」を読んだ

久しぶりの東野圭吾作品.いつも通り面白くて一気読みしてしまった.東野圭吾といえばミステリーだと思っていたけど今回のはプチSF(少し不思議)かな.読んでいてハッとする箇所がいくつかあった.本多孝好の「MOMENT」を連想させるようなシーンもあって心に…

原武史「地形の思想史」を読んだ

冒頭,柳田國男の実際に地方の風土を肌で感じてみて初めていかに自分が分かって気になっていたかを思い知らされたという内容が気になって読み始めてみた. 読んでみると天皇や戦争に由来する神社についての内容が多く,地方の土地土地に住む人がいかにしてそ…

凪良ゆう「神さまのビオトープ」を読んだ

最近ハマった作家さんの本,3冊目. 死んでしまったはずの旦那さんが幽霊として戻ってきて,自分だけに見える旦那さんと一緒に暮らす女性の視点からみた価値観についてのお話だった.凪良作品は今のところ3冊とも個人の価値観とは何かを問われている. 正直…

森博嗣「キャサリンはどのように子供を産んだのか?」を読んだ

WWシリーズ最新作.ようやく読めた.このシリーズは毎回テーマのようなものがあっていずれも100年近く先の未来の話だとは思われるけど,今回は電子空間上での出産というか遺伝子の継承みたいなテーマだった.いろんなテーマで毎回書かれてるけど最終的には壮…

立花隆「日本共産党の研究[1]~[3]」を読んだ

先日の「中核VS革マル」に引き続いて読んでみた.戦前から戦後に掛けての共産党の歴史について詳しく書かれた研究本.著者自身が内部にいたわけではなく膨大な資料を基に書き上げたものなのでどこまで正確なものなのかわからない(それでも相当に正確であると…

立花隆「中核VS革マル」(上下)を読んだ

先に読んだ同氏の「知の旅は終わらない」に影響されて読んでみた.60年代後半から70年代中盤までの中核派と革マル派の闘争をまとめたもの.連合赤軍の浅間山荘とかは過去の事件の特集でも何度かみたことがあったから知っているが,正直これほどまでにいわゆ…

凪良ゆう「流浪の月」を読んだ

前回読んだ「わたしの美しい庭」があまりにも良かったので他の作品も読んでみたくなって買った一冊.重い...前作は割と気楽に読めたがこいつは重かった.あといまひとつ自分に投影できる内容じゃないからすんなりは読めるものの,また読みたいという感じ…

立花隆「知の旅は終わらない」を読んだ

久しぶりの立花隆の本.一言で言うと氏の自伝のような本だった.小学生時代のIQの話から始まり直近の出版目標まで完走されていた.特に印象に残ったのはどんなに理論を考えていても実体験として経験していなければ血肉にはなっていないという氏の考え方.こ…

凪良ゆう「わたしの美しい庭」を読んだ

久しぶりに素晴らしい本に出会った.たしかキュレーションアプリかはてブで紹介されていた本だったと思うけれど,大当たり.この人の作品をもっと読んでみたいと思える作品. 内容的には複雑な過去を抱えた様々な登場人物の短編みたいになっているけど,それ…

丸山才一「笹まくら」を読んだ

福岡伸一先生の著書で出てきたので読んでみた本.内容に合わせて時系列が飛びまくるので面白いといえば面白いが,日本語に慣れていないと相当読みづらいだろうなと思った. 内容的には戦争時代に徴兵を拒否して逃げ回っていた男が戦後の時代を生きていく上で…

福岡伸一「ツチハンミョウのギャンブル」を読んだ

まだ読んでいなかった福岡先生の一冊.どこぞの雑誌に連載されていたコラムを書籍化したもの. 正直言うとこういう本はあんまり好きじゃない.短編の短編の集まりよりももっとストーリーのある話が読みたい.りーちゃんみたいに.

ソフィー・ハウザー&アンドレア・ゴンザレス「GIRL CODE」を読んだ

アメリカのプログラミング全くの未経験女子高生二人がゲームを作り実話.「タンポン・ラン」という女性の生理を題材にし,銃で流される血よりも生理で流される血が毛嫌いされていることに対する社会への訴えが大きな反響を呼んだらしい. 内容的にはとても面…

フロイト「夢判断(下)」を読んだ

後半飛ばし読みしてなんとか読み終えました. もう少し興味持って読めるかと思ったけど,特にこれといった知見は得られなかった.最終的には意識・無意識にまで話が及んでいった.もうフロイトはしばらくいいかな.分析者によって結果が違うとか現代のデータ…

乾くるみ「イニシエーション・ラブ」を読んだ

ラスト2行を読むと再読したくなるというちょっと興味をそそる噂を聞いたので読んでみた. 結果からいうと特に再読したくはならなかった. たぶん一週間程度時間をかけて読んでいたら読み返したくなったと思う.しかし運の悪いことに名古屋ー東京間の新幹線の…