久しぶりに素晴らしい本に出会った.たしかキュレーションアプリかはてブで紹介されていた本だったと思うけれど,大当たり.この人の作品をもっと読んでみたいと思える作品. 内容的には複雑な過去を抱えた様々な登場人物の短編みたいになっているけど,それぞれが今の自分の年齢に近い人たちの話のせいか非常に心に響く.改めて面白い小説や物語というのはそれを読んでいる時分の自らの考え方や感じ方,環境に近いものが描かれているのだと思った.時が移ろうごとに面白かった小説が面白くなくなり,面白くなかった小説が面白くなるのは自分が変わっている何よりの証拠になるんだろう. 小説は自分を写す鏡のような存在だと思えるようになったらしい.