1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

司馬遼太郎「最後の伊賀者」を読んだ

タイトルは忍者ものだけど中身は短編集で最後は道頓堀の由来にまで発展していった.司馬先生の忍者モノといえば「梟の城」が好きだったけど,久しぶりに忍者モノ読んでみると忍術っていうのはいかに人を幻惑させるかにかかっているのがわかる. あとは円山応…

司馬遼太郎「王城の護衛者」を読んだ

会津藩藩主松平容保の伝記を中心とした短編集.学校の教科書では描かれていない会津藩主の家柄や幕末京都守護職を受け入れるまでの松平春獄や一橋慶喜との問答・葛藤が面白い.政治謀略や謀を得意とした長州藩や薩摩藩と比して会津藩及び容保はその方面に置…

司馬遼太郎「北斗の人 下」を読んだ

江戸後期に千葉道場を開いた千葉周作の伝記.奥州に生まれた周作が剣のみでいかにその流派を完成させ,江戸に大道場を開いたかが司馬先生の手で小説の様に語られている. 江戸時代の道場が今でいうサービス・商品と非常に類似点が多いことがよくわかる.繁栄…

「看護婦が見つめた人間が死ぬということ」を読んだ

いくつもの死を見てきた看護婦がその実例を文章にする中で,自身が死というものをどう捉えているかが描かれている,とても考えさせられる一冊だった. 看護婦が見つめた死なので一例を除いては病気でなくなった人たちの実例で構成されてはいるものの,病気や…

司馬遼太郎「北斗の人 上」を読んだ

あの坂本龍馬も通ったという北辰一刀流の始祖千葉周作の半生を描いた物語.同じ司馬作品「竜馬が行く」をでは脇役でしかなかった北辰一刀流の始まりが主役.これを知れば「竜馬が行く」の味わいもまた変わってくると思う. 万物は流れの中にあって人間という…