1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

2021-01-01から1年間の記事一覧

ヘミングウェイ「武器よさらば」を読んだ

名作を読んでみようの思いつきの元に読んだ一冊. 非常に悪い読後感だった.これは調子の良い時に読まないとメンタルをやっちまいそうだった. 基本ヘミングウェイは暗いのね...

ヘミングウェイ「老人と海」を読んだ

海外の名作を読んでみようと思って「武器よさらば」を買おうと思ったら隣にあったから買った一冊. なかなかに面白かったけど,既視感というか既読感があってもしかしたら昔読んだことがあったかもと思った. せっかく仕留めた大魚が港に帰る前にサメに食い…

古市憲寿「誰も戦争を教えられない」を読んだ

SNSで内容が流れてきて意外と面白そうだったので読んでみた本. だが,なんと発刊直後の2015年に一度読んでいた.最後本棚に登録するまで気づかなかった.記憶力が低下したのか対して面白い本じゃなかったから記憶に残っていなかったのか2015年があまりいい…

J.D.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」を読んだ

攻殻機動隊の笑い男事件で使われていたので気になって読んでみた本.授産施設で使われていた一文は原作じゃないとよくわからなかった.ただいかにも海外の作品という感じで辟易した.

立花隆「立花隆の最終講義」を読んだ

最近ネットで氏について書かれた記事を読んだので書店にあったことを思い出して買った一冊. 時期的には2010年に東大生に対して行われた講義内容をまとめたものなので10年以上前の内容だが,あまり色褪せてない感じがした. 氏の本を読むと教養とは何かを改…

大江健三郎「ヒロシマ・ノート」を読んだ

聞いたことある書だったので読んでみた. 自分が生まれる20年前の話で,当時の雰囲気がわからないからというのと加えて著者が小説家ゆえに表現が独特すぎていろんな箇所が難解だった.もう少し直接的な表現で描いてくれた方がわかりやすいのではというところ…

小林多喜二「蟹工船」を読んだ

ちょっと気になって読んでみた.この時代の話を聞くといかに労働者が搾取され社会主義が入り込むよちがあったかがわかる. 現代でも貧困層に説いたら共感されるんやろか.

安部公房「壁」を読んだ

昭和の名著を読んでみようと思って読んだ一冊.まったく肌に合わなかった. 何を描きたかったはわからんでもない気がしたけど,とにかく今読むのは合わない色褪せた感じの作品だった.おそらく発表された当時にはインパクトのある作品だったのだろうけど,現…

吉本ばなな「キッチン」を読んだ

なんとなく懐かしくて読んでみた本.表立っては書かれてないけれど”死”が見え隠れするような内容だった.いろんなことが直接的ではなくて間接的に表現されているのはよくわかったけど,よさとしてはイマイチだった.この前によんだ三浦綾子の方が重厚で考え…

三浦綾子「銃口」上下を読んだ

氷点,続・氷点,塩狩峠に続く4作品目を読んでみた.なかなかに面白く,このぐらいの時代の人の考え方だとすんなり入ってくることがわかった.これより以前の明治とか戦前ぐらいだと隔たりがありすぎてよくわからない.逆に現代だと軽く感じるので戦後ぐらい…

三浦綾子「塩狩峠」を読んだ

なぜか子供の頃に感じていたこと思っていたことを思い出すような一冊だった.昭和初期ごろの小説とか自分に合ってるのかもしれんと思わされた.夏目漱石とかはちょっと遠すぎるけど,このくらいの時期の小説はいいのではないだろうか.

乙一「サマーゴースト」を読んだ

久しぶりの乙一作品.すぐに読めてしまうような本だけど最後手が止まらなくなったのと泣きそうになってしまった.もうちょっと長くてもよかったな.

三浦綾子「続氷点」上下を読んだ

「氷点」の続編.「氷点」でもお腹いっぱいだったので特に読むつもりなかったけど暇だったので読んでみた.これはこれでなかなかに濃厚で面白かった. 「何度も手をかけることだ.そこに愛情が生まれるのだよ.ほうっておいてはいけない.人でも物でも,ほう…

三浦綾子「氷点」上下を読んだ

ツイッターであらすじが流れてきて面白そうだったので読んでみた本. いろいろ考えさせられる本だった.が,最後の最後に原罪とは何かについて書いてある本だとわかった.タイトルの意味も最後の数行で氷解した.ちょっとそこの設定反転するのかってところが…

森博嗣「歌の終わりは海」を読んだ

森博嗣の最新刊.シリーズ外とのことだが小川,加部谷,萌絵なんかが出てきて懐かしかった. 最近の作品ちょっとなと思っていたけど一周回ってまた面白いと思えるようになってきた.次の刊がとても楽しみ.

マルクス「資本論(一)」を読んだ

読んでみた. 商品交換から貨幣,そして資本への転化および労働がいかに商品へと転化していくかの流れがよくわかった. アリストレテスが資本論の分析について奴隷を使用していたから失敗したという話が一番おもしろかった.

細田守「竜とそばかすの姫」を読んだ

泣けると聞いて読んでみた.いろいろ展開を予想して読んでたけど深読みしすぎでもっと素直に読めばよかったと思わされた. 純粋に文章を追って展開にハラハラする心のゆとりを取り戻したいと思ってしまった. お父さんやお母さんとの関係のところは泣ける.

伊坂幸太郎「ペッパーズ・ゴースト」を読んだ

伊坂幸太郎の最新作.ニーチェの著書を読んでみたくなった. 最後の方,ガンダムWに出てきたゼクス・マーキスの「戦わなければ,戦いの愚かさはわからんもんだ」というセリフをリスペクトしたんじゃないかと思うようなくだりがあって懐かしくなった.

西尾維新「死物語 上下」を読んだ

久しぶりの物語シリーズ.いったりいつまで続くのやら.. 上巻は久しぶりに歯応えがあって面白かった.最近はとつぜん後日談になって面白くない作品ばっかりだったけど久しぶりに後日談に飛ばなかった. 下巻は8割ぐらいおもしろくなかった.最後の方ちょっ…

岡本太郎「自分の中に孤独を抱け」を読んだ

たまには趣向の違う本を読んでみるかと思って買った一冊. 全然進まずに読み終わるのにすごく時間がかかった.結局内容は全くわからんかった.もういいや.

本多孝好「アフター・サイレンス」を読んだ

紛らわしい帯に騙されてMOMENTシリーズの続編なのかと思ったら全く関係なかった. 歳を追うごとに心理描写が複雑で難しくなっている気がする. 今後の作品に注目.

石田衣良「炎上フェニックス」を読んだ

池袋ウエストゲートパークシリーズの最新作.時事ネタを盛り込んでて読みやすいけど回を追うごとに淡白になっている感じがする.昔はもっと重厚なストーリーだったと思うんだが,あんまり重いのは受けないのだろうか,昔からの読み手としては少々つまらない.

森博嗣諦めの価値」を読んだ

氏の新書はあまり面白くないので久しく読んでいなかったが,半年ぶりぐらいに読んでみた. 想定通り新刊が出たからすぐ買いに行かなくちゃという感じの本ではなかったが, ようやく腑に落ちたのは,氏は編集者にテーマを与えられて新書を書いていたようで そ…

東野圭吾「透明な螺旋」を読んだ

東野圭吾:ガリレオシリーズの最新刊が出たので読んだ. 昔の方が重厚だった気がしたけどガリレオシリーズはもしかしたらこんな感じだったかもなと思い返した. 湯川教授の過去は面白いかもしれんけどやるならもっと大々的に扱って欲しいかも.

プラトン「国家」上下を読んだ

立花隆の本を読んでいたら国とは何かを考えてみたくなったので手に取った本. まぁ,なんというか「国家」というよりは「賢者」とか「支配者」とか「人」とは何かを考察した本だった. 今の時代には受け入れられないような優生思想に近いような考え方だとか…

河野太郎「日本を前に進める」を読んだ

注目している政治家の1人なので読んでみた. 久しぶりに面白い内容の本だったし,いろいろなことがわかりやすく書いてあったよかった.多少過激なところが見て取れなくもない気がしたがこれぐらいの人が今の日本には必要だろうなと思う. 続巻出るなら読んで…

小倉和夫「吉田茂の自問」を読んだ

立花隆氏の著書で紹介されていた一冊. 太平洋戦争の過ちを戦後吉田茂が若手官僚に調査させた内容.当時の国際状況,軍部の統制などから政府・外務省のトップが何ができたか,なぜ戦争になってしまったかを考察した本. 当時の日本の空気感なども考察されて…

立花隆「南原繁の言葉」を読んだ

戦後に東大総長であった南原繁について立花氏がまとめ上げた一冊. 戦後の武力放棄から朝鮮戦争によって再び武力を所有するに至った日本のインテリの雰囲気が伝わってきた. また大学を日本の文化をまもる拠点であるという考え方は新鮮さを感じた.

庭田杏珠・渡邉英徳「AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」を読んだ

戦争をもっとリアルに感じられるかもしれないと思い買ってみた本.特攻の衝撃や爆撃の凄まじさは思っていた通りに認識がリアルになった.が,それよりも日本全国の地方都市にも空襲が行われていた事実や,日系人がアメリカ本土で収容所に入っていた事実など…

立花隆「最後に語り伝えたいこと」を読んだ

おそらく立花隆氏最後の一冊.未登録の古い内容をまとめた部分もあり,今となっては時代に合わないなと思うところもあったが戦争について改めて考えさせられた.また最後に載っていた保坂さんの話もよかった.とりあえず紹介のあった本と「国家」は別途読ん…