1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

丸山才一「笹まくら」を読んだ

 福岡伸一先生の著書で出てきたので読んでみた本.内容に合わせて時系列が飛びまくるので面白いといえば面白いが,日本語に慣れていないと相当読みづらいだろうなと思った. 内容的には戦争時代に徴兵を拒否して逃げ回っていた男が戦後の時代を生きていく上で徴兵拒否の事実がどう人生に影響を与え,どう対処していくかみたいな感じで自身の現在や戦中の葛藤が描かれていた.  特に後半部分の主人公の心の機微は描写が丁寧で心に響くものがあった.やや重めのテーマなので若干読後感に辛いものがある..