1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

東野圭吾「沈黙のパレード」を読んだ

 ガリレオシリーズの新刊.現代の法制度の盲点や子どもに夢を託す大人,託された側の子どもの視点や友情など取り上げられるテーマが盛り沢山だった.ミステリィの分野に相応しく最後はどんでん返しがきちんと用意されており面白さは相変わらずだった.  湯川先生が容疑者xについて漏らしているところが最も印象的だった.アメリカ帰りの設定でやや描画が人間らしくなっているのも面白みがあった.  今回は被害者側に大勢の登場人物がいたせいもあってか加害者側の描写が少なかった.もう少し加害者の性格が捻じ曲がっていく過程が描かれていると話に厚みが出るかもなぁと漠然と思った.