1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

森博嗣「彼女は一人で歩くのか?」2回目

※ネタバレ注意
Wシリーズ2周目 1巻は記憶が薄いのでX、Gシリーズ2周目を読み終わった直後のこのタイミングで読み直す。

  • 読中メモ

    • アリチ博士のセリフってこれだけだったのか。パラサイトが被害者ってのはどういう意味だったかな。パラサイトしたのは人間の方でパラサイトされた側を消してしまったということだったか。だとしたらなぜ人間はパラサイトする必要があったんだろう。進化のためだとすればそれはすなわち死を自らに取り入れる必要があったことを意味している。だとすれば死は進化の必然という事か。ならばどうして進化した知能は死を回避する方向に進もうとしているのだろう。。
    • “ウォーカロウンと呼ばれて大量に生産された。(中略)世界中の道を歩いたのだ。このとき、人工知能が飛躍的に進歩した。" だろうね。実世界の中で自分で思考して自分で試して即座に結果が返ってくるようになったんだから。あとは目的を持たなくても一定の方向に進むようにプログラムしてやるだけで何かにはなるんだろう。でも永遠に人間には慣れない。プログラムする人間が人間を知らないから。
    • もしかしてキルドレは人間から派生したのではなくてウォーカロンから派生したのではないだろうか。永遠に死なない人間ではなくて、永遠に新しい細胞に代謝する必要のないウォーカロン
    • “単純ではない、人間らしい複雑さだ。" ドラえもん長編映画「鉄人兵団」を思い出しますね。「ゴミなんかじゃありません!私たち以上に、複雑な心を持っています。」っていうリルルのセリフ好きだった。
  • 読後感
    Gシリーズが進めばこのシリーズに繋がってくるのかな。このシリーズが進めばスカイ・クロラシリーズに繋がっていくのかな。森先生の本を読んでいると特にシリーズの最初の方の巻では、注意力を試されている気がしてならない。文章を読んでいるだけではわからないことが多い。人の常識を逆手に取っているんじゃないかと疑いたくなる部分がとても多い。単に疑心暗鬼になっているだけかもしれないけれど。読む際の注意点としては、意図的に描写されていない部分を意識して読む事かな。