1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

湊かなえ「贖罪」を読んだ

 言葉がいかに人の奥深くに影響を与え,その人の人生をも狂わせてしまうかを描いた本.設定はやや破天荒なところがあるものの,小学生が友達の死を目にしてさらにその親から罵倒され脅されるというストーリィは現実だったら精神的な影響はこんなものではすまないだろうなという印象だった.
 湊かなえの本はこれで3冊目だったが,嫌な女の描写が絶妙にうまいなと思った.特に自分目線での描写と他者からの描写の書き分けが絶妙で視点が違うとこう違ってくるのかというのがよくわかる.