1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

伊坂幸太郎「シーソーモンスター」を読んだ

リレー形式小説の一部らしいが伊坂先生の小説は出た瞬間に購入して読んでいるので関係なく読了.内容的には前作の「フーガはユーガ」にやや似たところがあるSFカルトチックな2人の登場人物の関連性を描いた作品だった.2つの作品からなる短編集と捉えることもできるが通常よりも分厚い本で2冊分になってる感じ.1作品目は1980年代のバブル期の話,2作品目は現在からほんの少し未来の話.先に「夏への扉」を読んでいたせいか,これも後数年経った時に読み返すと昔は変なこと考えてたんだなぁと思うような内容に感じてしまった.ニュースは報道されたものが実際に起こったものなのかは判別がつかなくなるというのは確かにそのとおりかもと思ったが,人工知能が賢くなりすぎて人間を対立させる方向に誘導していくというのはいささか夢物語かなと思った.