1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

野村克也「野村のイチロー論」を読んだ

 野村克也氏によるイチローの批評だった.氏はイチローと直接話したことはないらしいが,それでもこれまでの成績や報道される言動からイチローについて評価を下していた.内容としては野村氏がヤクルトの監督だったころ日本シリーズで如何にイチローを抑えたかや,オールスターでピッチャーイチローという仰木監督の采配についての意見など当時を知っている人が読めばなるほどそういうことだったのかと思えて面白かった.
 その他では,歴代の名バッターや松井秀喜氏との比較など野村氏からの目線で如何にイチローが卓越していたかが語られており,イチローの凄さを改めて思い知らされた.
 全般的にポジティブな意見,ネガティブな意見のどちらかに偏ることがなく良い点,悪い点,先人たちと比べて優っている点,劣っている点が満遍なく書かれておりかなり公平な評価を下している印象だった.その中でもONに対してイチローが劣っている点については必見だと思う.