- 選書の理由
久しぶりに福岡先生の文章・思考に触れてみたくなって購入。 - 批評
ピュシスとロゴスという考え方について最後は時間という概念が今の自然科学からいかに無視されているかというのが腑に落ちる内容だった。ダイアローグ形式ということもあって内容的には福岡先生が理解しにくかった部分が詳細に書かれていたり、逆にすんなり理解された部分はさらっと書かれていたりとモノローグ形式に慣れている分理解に苦しむ部分もあったが、福岡先生の著作を何冊か読んでいた分理解はできたと思う。 科学における同時性、いわゆる分解と合成だ同時に起こって、一見静的に見える部分も実は動的に平衡状態にあるというのは今の科学の限界が見えた時に次のヒントになるものだと思ったし、今の仕事にも活かしていける考え方だと思った。 ただ福岡先生の対話相手の喋り方が宗教の信者っぽくてもう読みたくない。 - メモ
西田哲学は読んだことがないが、プロローグを読むだけで福岡先生の考える動的平衡と西田哲学には生命とは何かという考え方に非常に近いものがあることがわかる。
”林檎を理解するには分析的に見ていくのではなくて林檎そのものを経験する”見て、触れて、食べて、嗅いでとかそういうこと?肉体的経験みたいなことかな。林檎を経験した環境、その時の自分の状態までも含めて体験せよと。文字や絵、知識以上のものを?
”生きるという行為に必要な「先回り」”この考え方はアルゴリズムに応用できないだろうか。