1000冊の記憶

1000冊以上本を読むともう内容が曖昧になってくるのでちゃんと感想を残します http://booklog.jp/users/f_t812

稲盛和夫「活きる力」

  • 選書の理由
     稲盛氏のこの手の本は仕事に対するやる気を思い出させてくれる。仕事に対するひたむきさ・誠実さについてこれだけ真剣に向き合っている人がいるということだけで十分な励みになると思う。今回もそんな内容に期待して購入。
  • 批評
     鹿児島大学での稲盛氏の講演がベースになっている本なので氏の他の著書にも書かれている内容と重複する部分が多い。学生時代や最初の就職先での苦労話などはいずれも他著書で読んだことがある。それでもこの著書で特に印象に残ったのは、誰よりも努力して仕事に打ち込めという時代に逆行する教えだった。氏の言う誰にも負けない努力と、昨今流行っているライフワークバランスなどと言う言葉は真っ向から対立するものだと思う。今更書くことでもないが、私は稲盛氏の方を支持したい。それなりに働いてそれなりに人生を楽しんでいる人間も悪いとは思わないが、私としては何かに一生懸命打ち込んでいる人間の方がはるかに魅力を感じる。仕事も余暇もそれなりの人間はどうしても薄っぺらく見えるし、人生を”こなしてる”ように見えてしまって、予定調和的に時間を過ごしている ように見える。そんな人生を送るよりは、氏の言うように仕事を好きになり、誰よりも努力して、一生懸命生きる人生を選びたいと思った。
  • メモ
     稲盛氏の言葉は重みがあってやる気を鼓舞してくれる。常に読んでいたい。

伊坂幸太郎「ホワイトラビット」

※ネタバレ注意

  • 選書の理由
    伊坂作品は無条件購入
  • 書評
     時系列が飛んだり、やたらと説明文が多かったのが印象的だった。余計な話が多い方が物語として厚みを増すのはその通りだと思うけどわざわざ記述してくれんでも良いよ。
     内容としてはいつもの伊坂作品通り誰が主人公なのかわからないぐらいに視点がコロコロ入れ替わってそれぞれに物語があって面白かった。だが夏之目さんのストーリィだけはちょっと重かった。物語とはいえ心にズンと響いて来るものがある。連休最終日の黄昏時に読むものじゃない。
  • メモ

石田衣良「裏切りのホワイトカード」

※ネタバレ注意

  • 選書の理由
     このシリーズは無条件購入。
  • 書評
     面白かった。いつも通り一日というか半日で読み終わってしまった。最近のこのシリーズを読むと、社会問題をほんの少しだけ実体験に近く、浅く、広く知ったんだろうなという感覚になる。小説を読んだという感覚よりも日本のテレビや新聞では報道されることのない実情を少しだけ知ったんだろうなという感覚になった。
     何となくではあるが、最近の傾向としては、内容よりも主題の選び方に重きが置かれているような気がしている。主人公の動機や解決に至るプロセスについても昔の作品の方が緻密・綿密に描かれていたような気がする。もしかしたらそろそろ最初の頃の作品を読み返した方が良い時期に来ているのかも。
  • メモ
     物語の中に出て来るカフェとか何となく観に行きたくなるのは何で何だろう。きっとヒマだから。

東野圭吾「マスカレード・ナイト」

※ネタバレ注意
* 選書の理由
 東野圭吾氏の新刊は無条件で買い。

  • 書評
     LGBTが主題だったのかと思いきや、最後は警察批判だった。今回は主人公の閃きとかではなく物語が平穏無事に終わったのはヒロインの習慣だった。まぁシリーズ物ならこういう回があってもいいか、という感じで人にオススメできるレベルではないかな。

  • メモ
    前作までの登場人物のやりとりをおぼろげにしか覚えていないので、もう一度読み返したくなって来る。

日高祐介「組織の毒薬」

  • 選書の理由
     人に勧められたので試しに読んでみる。
  • 書評
     とても面白い本だった。内容的にはよくあるどう組織をまとめるかとかどう組織をマネジメントしていくかみたいな話だったけど、社員に対して発信していた内容がそのまま本になっているので、とてもリアルに伝わってきた。いわゆる読者を諭すような論調であったりとか聞こえの良い文章ではなくて、実際に社員宛にメールで送られてきていてもおかしくない感じの文章なので現場の空気感のようなものまで伝わって来る。
     普段上級の役員の人が考えている内容はよくわからずにただただ萎縮して聞くだけになってしまう事が多いけれど(というか大半だけど)、こういった内容を社内に発信しているのは社員としてもやる気が出しやすいし、安心感が持てるものだと思った。
  • -メモ
     熱中できる仕事がしたい。時間を忘れて何かに没頭したいと思った。
     競合と知り合いになる必要がないというのは、最近自分がよく思う事。昨今のAI界隈のように何でも横のつながり作ってみんなでシェアしていくスタイルがどうしても相容れない。多様性を殺してみんなでお手手繋いで、のようにしか見えない。

酒井嘉昭「ジオマーケティング戦略」

  • 選書の理由
     読んでおく必要がありそうだったから。
  • -メモ
     ジオデモグラフィックス、要注意単語
     様々なオープンデータから売上予測モデルを作成する方法を見ることができた。商圏分析は消費者の特徴も考慮に入れるともっと面白いものが見れる。遠くから来る人、近くから来る人、来訪頻度などを見るとまた違った戦略になるのだろう。

森博嗣「MORI Magazine」

  • 選書の理由
     最初は買うつもりなかったけど、書店で数回見かけるうちに深層心理に残ったらしく購入。
  • 書評
     内容は著者の作品でいうとエッセイに近いものだった。ただ昔と比べると最近わからなくなっている著者の現状が少しだけ垣間見れる。
  • -メモ